
中国TikTokが企業向けにファッション業界向けに白書をリリース。
この一年の中国でのモバイルサービスのスマッシュヒットは中国TikTok (ティックトック) に代表されるショートムービーや、ライブ放送、ライブコマースに尽きるでしょう。特に新型コロナウイルスの影響で、外出がすることができず、暇つぶしであったりあるいは実際の購買であったりといったことでこのようなショートムービーに対するニーズがさらに増加しており、企業の方でもそれに対応するために今までよりより一層ショートムービーやライブコマースを用いたマーケティングに力を入れてきています。
現在、中国TikTok (ティックトック) の1日の閲覧量は4億を突破しています。中国TikTok (ティックトック) では、ライブコマースを行うであったり統計分析ツールを使うために認証をする制度がありますが、企業がお金を払って認証をしてもらう「 企業の公式認証アカウント(企業号)」の合計が300万アカウントを突破しています。
そんな中、中国TikTok (ティックトック) が企業向けにファッション業界向けに白書をリリースしたので、その概要を下記の通りまとめてみました。
ファッション業界での中国TikTokの活用は著しい伸びを示す。
中国TikTok (ティックトック) のファッション業界向け白書によると、ファンション関連の企業公式認証のアカウントは5.6倍、放映時間は1.96倍、投稿数は5.18倍、ユーザーのインタラクティブ(いいね、コメント、シェア)は1.84倍、ファンの伸び率は3.13倍となっており、 中国TikTok (ティックトック) ユーザーのニーズが上がってきていると同時に、各ファッション関連の企業がそれに対応してショートムービーや、ライブコマースを用いたマーケティングをより強力に推進しているという点が見て取れます。

もともとファッション自体は大変ショートムービーやライブコマーズと相性が良いと言う点も見逃せないでしょう。
下記のグラフは、ファッション業界の活動指数と他業界の活動指数の平均を比べたものです。 下記を見てわかるように、ファッション業界は他の業界に比べて約30%活動指数が高く出ています。つまりショートムービーやライブコマースはそれでファッション業界と相性がいいということが言えます。

ショートムービーは機動力のある中小企業にも強みが。
ショートムービー自体は大企業も積極的に活用しています。 例えばユニクロや ナイキ、アディダスネオなどもショートムービーを活用しており、ファンとの関係づくりと商品やブランドの理解の促進に役立てています。

とはいえ、現時点では大手企業がショートムービーやライブコマースで最もアクセスを稼げているわけではありません。
下記はファッション業界でのファン数TOP10ですがTOPのアカウントは「常熟市王孟杰服装商行」と言う常熟市の中小企業の服飾店で、このアカウントのファン数は現時点ではユニクロの公式アカウントよりもファン数より多いです。

では彼らがなぜ現時点でユニクロの公式アカウントよりもファン数が多いのでしょうか?
それは彼らが中小企業ならではのきめ細かなマーケティングを展開しているからです。
例えば大手企業であれば洗練された動画や内容、当然それらに対する数多くの審査などの過程があり、物理的にきめ細かなマーケティングができない体制になっています。
ところがこちらの服飾店は、中小企業であるがゆえに相当に細かくショートムービーを用いたマーケティングを展開しています。
例えば動画に関しては、一年間で200本の動画を公開したり、毎回の動画配信につく100から1000の動画コメント全てに対して返信を行っています。
このような細かい動きは、中小企業ならではのマーケティングであり、大手企業が予算を投下したから出来るというわけでもない手法です。

中国 tiktokの場合は90年代産まれ以降の比較的若い世代が活用するプラットホームと言うこともあり、ファッション業界との親和性が強く、それ以外にも若年層との親和性が高い商品に関しては今後もショートムービーやライブコマースを使ったマーケティングがより一層重要になってくるのではないかという風に考えています。