
四半期だけで中国のライブ放送やライブコマースの放映は400万回を越える。
中国ではこの2、3年ライブ放送が大変流行っていますがその中で費用対効果を上げていくのがだんだん難しくなってきています。
もちろん最初から広告費をふんだんに投入できる大企業や、すでに強いブランド力を持っている商品ならともかく、普通の企業が軌道に捨てて利益をあげていくのに場合よっては年単位の時間が必要で、逆にそのようにしっかりときめ細かくマーケティングを行い、一度顧客がついてしまえば簡単に利益を売上が下がらないという特徴もありますが。
この辺りのマーケティングの原則は、日本、中国に関わらずあまり変わらないところかと思います。
そんな中、中国消費者協会がライブ放送に関する調査結果を発表したのでここに共有しておきます。
(直播电商购物消费者满意度在线调查报告)
今年の四半期だけで中国のライブ放送ライブコマースの放映は400万回を越えました。その中においては薇娅(Viya)、罗永浩などのいわゆる専門のインフルエンザだけでなく、家電メーカー格力の総裁である董明珠やC-tripの総裁である梁建章など、企業のトップが自らがライブコマースを行うといったようなことも増えてきています。
一方でこのようなライブコマースに関しては基本的に価格の安さが最大のポイントとなる側面もあるので、そういった中どのようにライブコマースを活用し、マーケティングを行っていくのが成功に繋がるのか、そのポイントをみていきましょう。

ライブコマースには商品理解やコスパなどを期待。
ライブコマースを見る原因や購買の理由に関しては次のような調査結果が出ています。
下記の調査結果の左側「ライブコマースを見る理由」のトップは「ライブコマースを通じて商品の詳細を知りたい(49.5%)」で、次は「出店者がキャンペーンをやっている(47.5%)」、少し離れて「ライブコマースを通じて見識を広げたい(33.4%)」と続きます。
また、牡蠣の調査結果の右側「ライブコマースで買い物をする理由」のトップは「商品のコスパが良い(59.6%)」、次に「プロモーションされた商品が好きだ(56%)」、「値段がお得だ(53.9%)と続きます。
ここから分かるように、ユーザーは、商品に対する理解を深めながらも、割引などのバランスをとりながらライブコマースの放映や買い物をを楽しんでいることが見て取れます。

では現在ライブコマースのプラットフォームとしてはどこが強いのか。調査によるとタオバオのライブコマースが使用ユーザー68.5%、ロイヤルユーザー46.3%とともに最も高く、中国TikTok (ティックトック)が使用ユーザー57.8%、ロイヤルユーザー21.2%、快手が使用ユーザー41%、ロイヤルユーザー15.3%とあとを追っています。

これにはいくつか理由が考えられるのですが、おそらくタオバオがライブコマースを早く開始した事が一つの要因になっている可能性があることと、純粋な Eコマースプラットフォーマーであるところが大きいのではないかというように考えられます。
ライブコマースの不満は誇大広告や商品が返品できないなど。
ではライブコマースを行う際にどのような点を注意したらよいのでしょうか。
ライブコマースに関しての不満点ですが、20%のユーザーが購買体験に非常に不満を持っているという調査結果が出ています。
その消費者の不満とライブコマースを行っているプラットフォームをコレスポンデンス分析でマッピングしたものが次の図表となります。

この図から見惚れるように誇大広告や商品内容が違っていたりなどのコミュニケーション上の問題と、商品が返品できないといったフルフィルメント上の問題で不満を持っているユーザーが存在することがわかります。
なのでライブコマースを行う際にはこのようなユーザーの不満をきっちり解消させるような内容というものも入れておく「リスクリバーサル」などのマーケティング手法を活用することで、よりライブコマースの効果を上げることができるでしょう。