
4月の中国TikTokのMAUランキング発表。
中国TikTokは2020年に4月に企業認証を受けたアカウントに関してMAU(アクティブユーザー数)とファンのランキングを発表したので、携帯電話、自動車、化粧品、ファッションの各業態についてのランキング表とその傾向を紹介します。
新型コロナウィルスの影響により中国TikTok (ティックトック)企業認証を取得してショートムービーの配信やライブコマースをマーケティング活動として取り入れる企業が増えてきたと言われていますが、4月の特徴として新しいブランドが台頭してきていると言う傾向が見て取れます。
モバイルのトップはTikTokに力を入れている「VIVO」。
4月のMAUとファン数ともにトップは「VIVO」でした。人は4月に発売した6シリーズのプロモーションによる影響力が大きかったといえます。
ファン数としてはVIVOが圧倒的に多く、それを追う形で「小米」と「ファーウェイ」が続くといった形になっています。
OPPOに関してはファンの数が全体の合計でVIVOの約3分の1程度であり、ショートムービーを用いたプロモーションに関しては少し遅れをとっている印象があります。

自動車は「ビュイック」がGL8のプロモーションでTikTokを積極的に活用。
自動車に関しては「ビュイック」がGL8のプロモーションにおいて自動車評論家を招いて体験をさせたり、デザイン責任者に新車の設計理念や考え方を語らせたりなどのプロモーションで4月のMAUが最も高く出ています。ビュイックはファン数も多く、「BMW」に次ぐ2位(約127万人)となっています。
面白いところでは「一汽マツダ」が総ファン数80万人の4位と検討しているところです。

化粧品はランコムがMAUトップだが、全体ではパーフェクトダイアリー(完美日記)が強い。
化粧品では4月は「ランコム」が江疏影を起用したファンデーションのテスティング動画やアイシャドウの動画が、各7万、40万の「いいね」を獲得したマーケティングなどで、MAUがトップでした。
MAUが2位の「パーフェクトダイアリー(完美日記)」は、毎日動画を投稿することで、ランコムに継ぐMAUの2位を獲得しています。パーフェクトダイアリーは中国TikTokにおいてもきめ細かなマーケティングを展開しており、ファン数は他の競合を圧倒しています。

ファッション勢は中国ブランドが強い。
ファッションブランドでは、中国人デザイナーブランドの「Loora PWD」がMAU、ファン数ともにトップ、 続いてMAUは中国ブランドのHLA、ファン数はユニクロと続いています。
こう見てみると、化粧品やファッションと言ったブランドイメージが勝負のアカウントにおいても、「中国人×若者」という軸のブランドが強いという点が見て取れます。
やはり中国の若者向けには、その感性に合ったプロモーションを展開していくというのが最も効果があるということはこのあたりの傾向から言えそうです。

中国TikTokの運営にはこれらを参考にしつつサクラにも気をつけよう。
このように、中国TikTokの活用も企業によって様々ですが、ショートムービーを用いたマーケティングやライブコマースに力を入れる傾向はどの企業にも見て取れます。
その場合に、競合のショートムービーを用いたマーケティング施策や、その他業界の成功事例などを参考にしつつ、動画の配信計画を立てていくのが良いでしょう。
もちろん中国TikTokは「サクラ」に対して比較的厳しいプラットフォームではあるのですが、そうは言ってもサクラによってファン数やプロモーション効果を水増しするのは比較的当たり前の世界なので、その辺りはある程度割り引いて考える必要があるでしょう。